甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
「じゃあ水野君も逮捕されたのね?」

「まだなんだ。奴は行方をくらました。いま警察が探している。
奴はこっちの動きを察知したのかもしれない。ずる賢いからな」

水野君と言えば、時々声色を変える、まるで二重人格のような言動を思い出し、思わず私は身震いをしていた。

「今頃はどこかへ高跳びしてるとは思うが、逮捕されるまでは、念のため気を付けてほしい。

奴は鼻が利くようだから、俺とおまえの関係を嗅ぎ付け、逆恨みで危害を加えてくる可能性が、ないとは言い切れないんだ」

「恐いわ…」

「今夜、俺の家に泊まり、明日からしばらく、会社を休んだらどうだ?

俺にはまだ、やらなくてはいけない事がたくさんあるから、昼間は一人にしてしまうが、あそこならセキュリティがしっかりしてるから、安全だと思う。
あるいは俺の実家に行くのもいいな。
そうしてくれないか?」
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