甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
肩の痛みと人の話し声で、私は目を覚ました。

「あ、起きたぞ。可愛い目だなあ」

丸顔で赤ら顔の男が、私の顔を覗き込んでいた。私の首筋に何かをあてた男だ。

甘ったるい臭いのする男の息が、顔に当たって気持ちが悪い。

咄嗟に男の顔を払い退けようとしたが、なぜか手が動かない。

私は手首を後ろで縛られ、足首もロープで縛られ、コンクリートの床に寝かされていた。
床に当たる右肩が痛い。

『私、拉致されたんだ…』

「キスしてみようかな…」

「やめてよ! 誰か助けて!」

お菓子臭い丸顔男の顔が迫り、私は可能な限りの大声をあげた。

「うざい!」

ドスンとお腹を蹴られた。蹴ったのはもう一人の黒縁眼鏡男だ。
私は痛みで息が詰まった。

「大声を出すな。女の甲高い声はうざい」

「おい、そんな乱暴したら可哀相だろ? 痣になったんじゃねえか? 見てみよう…」

丸顔男が私のブラウスに手を掛けた。

「やめてよ。私に触らないで!」

私は体をよじって丸顔男の手から逃れようとした。

「内出血してるか見てやるよ」

抵抗も空しく、ブラウスをめくられた。

「ほら、内出血して青くなってる。色白いなあ。柔らかくて気持ちいいや」

「触らないで!」

「おまえ、エロい」

「おれ、女の体に触ったの初めて。おまえも触ってみろよ、気持ちいいぜ」

「ほんとか? じゃあ…」

黒縁眼鏡男がか細い指を伸ばしてきた。

「その女に触るな!」
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