甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
「俺が付けてやるよ」

私が手を出さないでいると、征一さんがそのマスクを私に付けてくれた。
その時に征一さんのミントの香りの吐息が私の顔に掛かり、キスしてほしいなと思った。…なんて事は、絶対に言わないんだから!


「よしと…」

「おかしくない?」

「いいや、素敵だよ。怒った目が更にいいねえ。これでムチでも持てば、Sなお姫様って感じだな」

「何それ? ふん!」

ムチがあったら、あなたを叩いてやりたいわ!


私がキッと睨んでいたら、征一さんは「あはは」と笑いながら懐から黒い布を出し、それを自分の顔に当てると後ろでキュッと結んだ。

目の部分だけ穴が開いている。それって……

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