[君の秘密]

君は

君に恋人がいようがいまいが、
君はなにひとつ変わらなくて

君へ告白する者は耐えなかった

君はなんと答えているのだろうか
俺が聞けるはずもなかった

だが、俺は告白に失敗した生徒から
冷ややかな視線を浴びる事はなかった

そのことが疑問でしかたなかった

















−そんなある日




「とも」
直人から呼び止められた


「直人…」




俺は何を口にすればいいのか
わからず黙っていた



「俺さ」
直人が口を開いた



「白石に告った」


「…え」



「まぁ、もちろん
返事は…期待してなかったけど」

直人は苦笑しながらそう言った
< 104 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop