[君の秘密]
秘密
君を
[ま、こんなもんか
サンキューな、お前等
放課後の時間使わせて]
そう言ったのは世界史の教師
その言葉と共に
教師は机に広げられていた
授業プランを片付け始めた
[それじゃ、今回は終わりで]
[[はい]]
君と俺がパイプ椅子から立ち上がった時
[あ、白石、悪いんだけど
この資料しまうの手伝って]
[はい]
君は慣れた手つきで
資料に付箋を付けながら
まとめていった
俺はしばしの間
君の行動に見入ってしまった
ふと、我に返り
[あ、じゃあ俺、
お先に失礼します]
[おう、ありがとな
気をつけて帰れよー]
世界史の教師は資料を
両手で抱えながら
俺の方を振り返り言った
ガラガラ‥
ピシャン。
俺は資料室から出て
廊下を歩きだした