[君の秘密]





君は、なぜ君は
ドアの前にいた俺をみて
動じもしなかったのだろう












ああ、そうだった











君は誰よりも













世界中の誰よりも











気高いからなんだね















君はいつも冷静沈着で
どんな事にも動じずに、
困惑したところなんて見た事がない


誰もが君に夢中で、
誰もが君に好意を持ち、
誰もが君に触れたがる















君は遠い、遠い存在だ














なのに、











あの男は、













君を独占している











君の、歪んだ顔
君の、甘い声
君の、甘い息
君の、首筋
君の、肌












あの男が唇で触れ
あの男が指でなぞり











君の、中へと入っていた
< 42 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop