[君の秘密]
君は、なぜ君は
ドアの前にいた俺をみて
動じもしなかったのだろう
ああ、そうだった
君は誰よりも
世界中の誰よりも
気高いからなんだね
君はいつも冷静沈着で
どんな事にも動じずに、
困惑したところなんて見た事がない
誰もが君に夢中で、
誰もが君に好意を持ち、
誰もが君に触れたがる
君は遠い、遠い存在だ
なのに、
あの男は、
君を独占している
君の、歪んだ顔
君の、甘い声
君の、甘い息
君の、首筋
君の、肌
あの男が唇で触れ
あの男が指でなぞり
君の、中へと入っていた