[君の秘密]
[口きいた事がない?
なんだよ、後輩にでも惚れたんか?]
あいつが、わざとらしく言った
[や、違うー‥‥、
それが3年間同じクラス‥]
[は?!3年間同じクラスで
まともに話した事ない奴って‥]
[ごっちゃんはさー、たぶん毎回話してるから印象ないかもしんないけど、その子まじで近寄れないんだって]
[[‥‥‥。]]
[‥ま、誰とは聞かないけどさ]
[もうわかるだろ!!
ごっちゃんが毎回話してる奴で俺と同じクラスっつったら‥‥‥
白石麻耶しか‥いねーじゃん‥]
直人が、切なげな顔で言った
直人、本気だったんだ
連れである直人はよく君の事を話してはいたが
まさか本気だとは思わなかった
直人はなにも知らないから
今目の前にいる男が
自分の恋する白石麻耶と
肉体関係にあるなんて思ってもいない
俺は罪悪感と劣等感でそれに対して
なにも言えなかった