[君の秘密]
また、君の席に座ってみる


[…俺、変態だな…]




そんな罪悪感を持ちながら
君の席に座っていたら























窓の向こうに君の姿










資料室にいる君と、

































あいつ-。







































そこから見える君は
どんなに遠く離れていても
美しく見えた



そして
俺の見たことのない笑顔があった







































昼休み
あいつは教官席から
窓の外をみていた


俺は気づいていたんだ


俺が君を斜め左から見ていたように

君が窓の外を見ていたように




























あいつも、資料室から
君を見ていたんだという事を。


だから俺はそれに気づき
あいつに声をかけた




-[ごっちゃん、なに見てんの?]-














わざとだった
あいつの反応を伺うために


君とあいつのその現場に
資料室のドアの前にいた俺に
見られていたかもという
焦りをもっていたのか
俺が疑っていると思っているのか


あいつは少し焦っていたように
俺には見えた





























でも、
じゃあなぜ俺に

[直人、頼むな]

なんて言ったのだろう





俺が疑っていると少しでも思ったなら
俺が直人に言ってしまうかもと
思わなかったのだろうか
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