[君の秘密]
そんな事を考えながら
俺は窓のむこうの君をみていた


すると、


資料室のカーテンが
あいつによって閉められた


俺は瞬時に
椅子からたちあがった















また、君とあいつが…









俺は立ち上がったまま
動けなかった


俺にはなにも出来ない
権利なんてないんだ







ただ、あの君が

あいつに触れられ
反応し
甘い声をあげ
身体をのけぞって
あいつの名前を呼んでいる




その姿はあまりにも
淫らで、美しすぎるから


想像したくなかった












君はなぜあいつを求める?
君はなぜあいつに反応する?
君はなぜあいつの名前を呼ぶ?













あいつの資料室での
窓の向こうの君を見つめる瞳


それは紛れもなく
愛おしい君を見つめる瞳だった
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