[君の秘密]
黙りこくるあいつ

俺はなんと答えればいいのか
わからずに、
ただじっとあいつを見ていた



君を守るということ

手に入れることが出来ないから
俺はただ
君を見ているだけでよかった


報われない想いだということは
はじめからわかっていた


俺に君を守ることが
出来るのだろうか

ただのクラスメイトでしかない俺が




それに俺が
君とこの男との関係を知っている事
君は知らないはずだ

この男が
関係がバレている等と
君を不安にさせるような事を
言うはずはない

君からしたら
なにも関係のない俺が
君を守ろうとするなんて
迷惑な話ではないだろうか












[麻耶だけどさ]


あいつが俺の心情を察したのか
急に言葉を発した

でもその様は
教官席に座り、窓の向こうを
向いたままだった















[俺との関係が、お前にバレてる事知ってるよ]




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