‡幼なじみ‡
「莉紅君、大丈夫?」
「…あぁ。」
「桜さんは、ただの幼なじみなのよね?」
「は?何だ、急に。」
「答えて。」
「何で答えなきゃならねぇ?」
「私2年前から、ううん…あなたを初めて見た、中1の時から好きなの。お願い。私と付き合って。」
「ワリィが、そんな気は全くねぇ。」
「……。だったら、また抱いてよ。2年前の時みたいに、私を抱いて!!」
桐原が、急に抱きついてきてキスをしてきた。
咄嗟の事に、反応出来ず避けられなかった。
ガタッ…。
部室の入口に姫野がいて一瞬、俺と目が合った…と同時に走って行ってしまった。
「姫野!!」
俺は、桐原を突き飛ばし唇を拭った。
クソッ!!何でコイツとキスなんか!!
姫野を追おうと、立ち上がった俺に。
「莉紅君、あなたの事は誰にも渡さない。ちょうど、いいタイミングで桜さんが来てくれて良かったわ。説明する手間がなくなった。」
「テメェ!!わざと仕組んだのか?」
「そうよ。桜さん、邪魔なのよ。幼なじみだからって、何時もあなたと一緒にいて。そろそろ、桜さんも他の男に目を向けてみたらいいんじゃないかしら?莉紅君には私が居るんだから。」
「勝手な事、言ってんじゃねぇ。誰がテメェなんかと付き合うって言った!!」
「あら?莉紅君に、拒否権は無いわ。」
桐原は不敵に、微笑んだ。