‡幼なじみ‡
「あ?俺に拒否権はねぇだと。ふざけるな!!」
「ふざけてないわ。あなたに拒否権は無いの。私に対して責任があるから。」
「責任だと?」
「そう、責任。」
「はっ。一度、寝ただけで責任とれってか?お前、分かってて俺に誘い掛けて来たんだろうが。年誤魔化してまでな。俺は、一度きりしか相手にしねぇ。それを今更、責任?意味分かんねぇ。」
「こう言えば分かってもらえるかしら?
私、あなたの子供、中絶したの。」
…………………………。
何だよそれ。
子供を中絶?
どういう事だよ。
「だから、あなたは私に責任があるの。
分かってもらえたかしら?」
ガヤガヤガヤ〜。
練習が終わったのか、皆の話声が聞こえてきた。
「あら?大変、練習終わったみたい。今日でマネージャー最後だし、挨拶しなきゃ。じゃあ、莉紅またね。」
チッ…。
もう、彼女気取りで呼び捨てかよ。
過去のツケが、最悪の事態を招いてしまった…。