‡幼なじみ‡


「しかし、レイブされて妊娠、中絶。その子供が莉紅の子供だったと嘘をつくなんて、女は怖いな。」

「あぁ…俺も同感だ。光貴。」


「何よ!女ばかり悪者にしないでよ!!葉山だって、原因を作ったんじゃない!!」


「信じられないわね。葉山君が、手当たり次第に女の子に手を出してたなんて。姫野ちゃん一筋の彼が何故?」


「本当だな。なんで姫野ちゃんと付き合わなかったんだ?あいつ。」


「クスッ。俺は分かるような気がする。莉紅は素直じゃないし?でも、姫野ちゃんを想う気持ちは誰よりも強い。その気持ちを正直に姫野ちゃんにぶつけたら?姫野ちゃんに受け止めきれたと思うかい?」


「「「……。」」」

「両想いだけど、気持ちの強さが違ってたら?莉紅は姫野ちゃんの気持ちを分かってた。けど、素直じゃない莉紅は姫野ちゃんに自分の気持ちを隠してきたんだ。それを急に姫野ちゃんにぶつけられなかったんだ。きっと。莉紅のやった事は最低かもしれない。でも、姫野ちゃんを守る為にした事だと思うよ。莉紅も辛かったと思う…。」





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