‡幼なじみ‡
ーー土曜日ーー
由希と光貴君が、迎えに来てくれた。
最近は毎日、態々遠回りなのに私の家に迎えに来てくれて一緒に学校に行ってくれてる。
申し訳ない気持ちと、嬉しい気持ちで2人には感謝してもしたりないくらい。
2人が居てくれたから、学校にも休まずに行ける。
体育館に入ると、私達が一番乗りだった。
由希と準備をしているうちに、他の部員達がゾロゾロとやって来た。
その波に、少し遅れて莉紅と、その後に続いて桐原さんが笑顔で入って来た。
「莉紅待って。」
そう言いながら、莉紅の腕に自分の腕を絡めた桐原さん。
ズキッ。
見なければいいのに、知らず知らず目で追ってしまう。
自分で自分を追い詰めてる。
馬鹿な自分に、苦笑いしてしまう。
莉紅?照れてるの。
無表情のまま、歩き進めて行く。