‡幼なじみ‡



姫野…。
久々に聞いた姫野の声援。

その瞬間、ハッと我に返った。


俺は、何をしてるんだ。
回りが見えなくなってる。

ただ、がむしゃらに自分勝手なプレーをしていた。


頭では、分かっているのに感情がそれを拒んで、イライラをぶつけるようにボールにあたっていた。


「莉紅、ナイスパス!!」


「長野先輩…。」


「やっと、莉紅らしいプレーが戻ったな。」



「莉紅!!最高のアシストパスだったよ!」


「光貴……サンキュー…。」

「おぅ♪姫野ちゃんのお陰だな。さすが、莉紅のプレーを分かってるよ。」


「………そうだな。」



「よし!!今日の練習は、とりあえずここまでだ。悪いが、俺は用事があって帰るが自主トレしていく奴は、くれぐれも怪我の無いようにしてくれ!!体育館使用時間は5時までだ。分かったかー?」


「「「「「はい!!」」」」」





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