‡幼なじみ‡


「本題に入るよ。……桐原さん…。ごめんね。最初に謝るよ。これからの話は、桐原さんにとって決して楽しいものじゃない、むしろ辛い話だから。………もう、想像がついてるかな?」

「………。」


「自分で話すかい?それとも、俺が話していいかな?」


「あなたに、何の権利があってそんな事「権利?君から、そんな言葉が出てくるとは思わなかったよ。」

「………。」


「話が見えねぇよ。光貴。」

「あぁ、ちょっと待って。今、分かるから。」


「光貴君、私がここに居ていいの?」


「もちろん。」


「…そう。」


「桐原さん、今幸せ?好きな人、莉紅と付き合えて。」


「幸せよ。ずっと片思いだった。その想いが叶ったんだから。」


「じゃあ、君と莉紅は同じ想いってことかな?」


「…そうよ。」


「そうなの?莉紅?」



「光貴、何を言わせたい?」

「いや、今の話では莉紅の本当の答えは出せないだろうから、まだ何も言わなくていいよ。」




< 138 / 165 >

この作品をシェア

pagetop