‡幼なじみ‡
「でも、君は間違えたんだ。やり方を。莉紅に嘘をついた。」
「それしか、思いつかなかったのよ。莉紅を手に入れるにはそれしか…。」
「脅迫したんだよね?中絶した子供は莉紅の子供だと。」
「…そうよ。」
「莉紅?これで分かっただろ。」
「…あぁ。」
「莉紅、ごめんなさい!…嫌われてるのは分かってるの。でも、側に居たかった。あなたの側に。好きなの…この想いは、あの時から変わらない!!お願い!!側に…「桐原さん。」
「…何?」
「私は、3年の鈴原麗香。」
「3年…鈴原…先輩?なんでここに?」
「ごめんね。部外者がいて…でもね、私は姫野ちゃんの友達なの。由希ちゃんや光貴君、葉山君も。私も、過ちをおかした人間だから、あなたの気持ち分かるわ。僻みと妬みで姫野ちゃんを虐めてたのよ、私。そんな、最低な私を姫野ちゃんは許してくれたの。その上、友達になろうって言ってくれたのよ。」
「麗香先輩!それは、先輩の気持ちが分かったからです。人を好きになる気持ちは誰でも同じです。好きな人の特別な存在になりたいと思う気持ちは、私だって同じですから…ずっと、ずっと片想いしている私は、誰よりも分かります!!許すとかそんなんじゃ無いです。」
「姫野ちゃん、ありがとう。私は、あなたや由希ちゃん達に出会えて変われたの。自分を好きになる事が出来た。その、好きになれた自分を自分自身で裏切らないようにしようって毎日思ってる。だから、もう二度と人を傷つけることはしないって誓ったのよ。何時でも、胸をはって前を向いていたいから。」