‡幼なじみ‡
甘々な莉紅に、手を引かれ教務室を出た。
私は、『は』っと気がついた。
嬉し過ぎて忘れていた。
「姫野、どうした?」
「莉紅…急に私達が手を繋いで皆のところに行ったりしたら、変に思われない?莉紅は、桐原さんと…」
「悪いのは俺だ。姫野は、何も気にするな。お前の事は俺が守るから。何言われても姫野との事、隠すつもりねぇから。」
「嫌だよ!私も、莉紅を守る。守られてるばかりじゃ嫌だもん。」
「姫野、ありがとな。でもお前は、守られてるだけじゃねぇぞ。知らず知らずのうちに、姫野は回りの皆を守ってんだ。」
「えっ?そんな事ないよ。私、皆に迷惑ばかり掛けてるもん。」
「そんな事無い!!葉山の言う通りだよ。姫野と一緒に居るだけで守られてるって感じるよ。」
「由希!?」
「うまくいったのね?姫野、おめでとう♪」
「ふぇ!?あ、////うん…ありがとう。」
「キャー♪姫野、真っ赤になっちゃって可愛い♪やっぱり、姫野は私のものよ!葉山には渡さないわ!!」
「フッ。それは無理だ。姫野は俺のだ。たとえ、一色にでも渡さねぇよ。」
「何よ!急に強気になっちゃって!!また、姫野を泣かせたら許さないからね!!」
「ぜってぇ泣かさねぇよ。」
「あっそ。姫野、良かったね。でも、すごく束縛されそうね。先々、大変そう〜。女の私にまで嫉妬するなんて、最悪よね。」
「ハハハ。由希、その辺にしときなよ。」
「そうね。光貴、どうだった?」