‡幼なじみ‡
夕飯を食べて、お風呂に入った。
今日の事を、振り返る。
先輩達や由希、光貴君には感謝してもしきれない。
今こうして、幸せな気持ちで居れるのは皆のお陰だから。
でも…桐原さんの事を思うと複雑。
桐原さんは、本当に莉紅の事が好きだったんだ。
想う気持ちは皆、同じ。
その気持ちが、痛いほどに分かるから……好きな人に好きになってもらえるってことは、凄いことなんだ。
どんなに、好きな人を想っていても、叶わない恋もある。
私は莉紅が好きで、莉紅は私を好きだと言ってくれた。
この奇跡に感謝しよう。
「姫野〜?いつまで入ってるの〜?のぼせるわよ?」
「は〜い、今出るよ。」
…………………
「母さん達、ちょっと出掛けてくるから、留守番ヨロシクね♪」
「えっ?今から?どこに行くの?」
「フフフ…莉沙さん達に誘われてね。莉沙さん家で飲み会♪」
「えっ?飲み会??」
「そうよ、もしかしたら泊まってくるから。何かあった時は、連絡してね?」
「泊まるって!?態々、莉紅の家に?お隣なんだからすぐに帰ってこれるじゃない!」
「あら?いけないかしら。莉沙さん達と積もる話があるのよ♪じゃあね。行ってきます。」
「…うん、行ってらっしゃい…。」
変な、母さん達。
何で、飲み会?しかも泊まるって?
はぁ〜。まっいっか。
冷蔵庫から、ミネラルウォーターを1本とり部屋に戻る。