‡幼なじみ‡


「まぁ、ウチ親は分かるけど姫野の親まで、ここまでOKするなんてな。」


「////……莉紅だからだよ。」

「ん?」


「他の男の子じゃきっと許さない。ウチの両親、昔から莉紅を息子にしたいって言ってたから。」


「それ、すっげぇ嬉しいんだけど。それを言うなら、ウチの親もだよ。ガキの頃から:莉紅のお嫁さんは姫野ちゃんよ:って言われてたからな。娘が欲しいって言ってて、姫野みたいな女の子が欲しい、て言うか姫野みたいな、じゃなくて姫野がいいんだと。
まっ、俺は親に言われる前から姫野って決めてたから、親も姫野がいいって言ってたのは、俺的に超ラッキーなんだわ。」


「…莉紅…ひとつ聞いていい?今の話だと、小さい時から私を好きでいてくれてたんだよね?じゃあ、なんで………「中3時の事か?」


「うん。」


「お前を守るため…って言うとズルいかもしんねぇけど、実際そうなんだよ。姫野、お前ホント自覚無しだから分かんなかっただろ?」

「何?」


「フッ…ずっと姫野のこと女の子だと思ってたよ、でも夏休みになってすぐ、姫野の部屋にいつもみたいに遊びに行ったんだ。そしたらお前、無防備に寝てたんだよ。キャミソールと短パン姿でさ。その時俺、改めて姫野は女なんだって思った。すげぇ衝撃だった。姫野の事めちゃくちゃにしそうな自分が怖かったんだ。」





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