‡幼なじみ‡


由希のおかげ?で呼び出されることも無く、入部から1週間。


特に、目立ったことも無く(通りすがりに睨まれたり、嫌味を言われたりはあったけどね。)忙しい毎日を送っていた私は、油断してたんだ。



その日は、由希が体調崩して部活は出ずに帰ったの。
私は、いつも通り部活に行ってマネージャーの仕事をこなしてたんだけど…。

「桜〜。ちょっといいか?」
「はい。先生、どうかしましたか?」


「いや、ちょっと職員室に今度、練習試合で対戦するチームのデータを置いてきちまったんだ。デスクの上にあるんだ、持って来てくれるか?」

「はい。分かりました。」

「頼むよ。」

「はい。急いで取ってきますね。」


体育館を出て、職員室に向かう。


「失礼します。」
職員室に入って、金澤先生のデスクへ向かうと、隣の席の鈴木先生に『どうしたの?』と声をかけられた。
「あの、金澤先生に部活で使う資料を取ってこいと言われたので。」

「そうなの。マネージャーも大変ね。」

「ハハハ。これも仕事ですから。」

「そう?頑張ってね。」

「はい♪失礼しました。」




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