‡幼なじみ‡


「おら!!騒いでないで練習に戻れ!!」


「「「「「はい!」」」」」


「桜、一色、今日から1週間、桐原に教えながら3人でやってくれ。」


「「はい。」」


「桜さん、一色さんよろしくね。」



ーーーーーー
ーーーーーーーーー


桐原は、マネージャーの仕事を完璧にこなした。
向こうでマネージャーをやってたのは、嘘じゃなかったらしい。


体験入部3日目には、部員の皆も桐原を頼るようになった。


姫野と一色から、仕事を奪う勢いでマネージャーの仕事をする桐原。


だが、桐原がやりたがる仕事は部員の目が止まる仕事ばかり。
常に、部員の練習してる側にいて、タオルや飲み物を渡したり、練習中に軽い捻挫や打撲の手当てをしたりと、マネージャーの仕事で、一番大変な洗濯や練習内容の記録、タイマーの操作などの裏方の仕事はやらない。


部員のほとんどが、桐原1人がマネージャーだと勘違いしてるかのようだった。

姫野と一色は、特に気にする事なく、仕事をこなしていた。


2人は、マネージャーの仕事に分け隔てを持ってやってる訳ではないからだろう。



さすが、一色は光貴が惚れた女だ。
部活中は、ほとんど私情を挟まない。
だから、部員の皆も光貴に、変な気を使わないで仕事を頼める。

姫野は、バカか?って思うほど純粋だから、何も疑問に思わないんだろう。



< 97 / 165 >

この作品をシェア

pagetop