これって両思い!?
パート1男友達
ラブ度1
「今日も放課後オレん家こいよ!」
「おう!ゲームやろーな!」
コイツ…北上 啓は、男友達。
…じゃなくて、あたしの好きな人。
啓は何にも思ってないだろうケド。
「そうね」
休み時間、あたしの親友こと恋愛マスターの恋香に相談した。
「やっぱりか〜」
「あ、ちょっと待ってて」
「ちょっと」
恋香が見知らぬ男に声をかけた。
男が振り向くと、ニコッとした笑顔で、
「これ、落ちてたよ。木村くん」
「あ、サンキュー」
「も〜!あたしの方が先輩なんだから、敬語使ってね。あ、それと、サッカー頑張ってね!」
くるりと方向を変えて、あたしの方に来た。
「真理〜!遅くなってゴメン!」
「別にいーよ。あ〜いーなー…恋香はモテて」
「別にモテてないよ。ただ自分が思ってるだけ行動してるだけだし。落ちてたハンカチを拾うのはあたりまえでしょ?」
コレだから恋香はモテるんだよ。
優しいし、可愛いし、真っ直ぐしてるし、何事も丁寧だし、真面目で努力家だし。
運動はちょっと下手だけど、あたしと正反対。
あたしはガサツで、バカで、意地悪で、ブサイクで……って、数えたらキリがない。
「でもいいなぁ〜真理は。男子と気軽に話せて、運動上手で」
「そんな…あたしは…」
「そんなことより!本題入るよ!」
「うん…」
「“男友達”と“好きな人”の差は難しいよね。ありがちな話だと、両思いになるパターンだけど、今の状態は、真理が好きなだけって感じ」