秘密の恋心〜姉弟の禁断の恋〜
私はトレーナーの袖を捲り、垢すりタオルにボディシャンプーをたっぷり含ませた。

「じゃあ、なんで後ろを向けって言ったんだよ?」

「……別にいいでしょ?」

「ん…そっか。分かった。姉貴、もしかして男の体、見た事ないんだろ?」

「そ、そんなことない…」

「あるのか…」

ないけどね。

「俊、どの辺が痒いの? ここ?」

「もうちょっと左。もっと強く擦ってよ。なんかくすぐったい」

「はーい」

私は手に力を込め、俊の背中をゴシゴシ擦った。

「ああ、気持ちいい…。姉貴の背中も擦ってやるからな?」

「え、いいです。遠慮します」

「ははは。遠慮すんなって。こうしてると、昔が懐かしいなあ」

「そうね…」

私と俊は仲の良い姉と弟だった。
お風呂はいつも一緒に入り、色んな話をしたり、アニメソングを大声で歌ったりしたなあ…
< 27 / 91 >

この作品をシェア

pagetop