秘密の恋心〜姉弟の禁断の恋〜
その夜は、なかなか眠れなかった。

『俊は寝たのかなあ』

俊は四つ下でまだ子供。そう思いたいけど、お風呂で見た俊の体は大きく逞しく、正に男だった。
思い出すとドキドキする。

「はぁ…」

その夜何度目か分からない溜め息をつく。

俊を男の子として意識しだしたのは、あの事を知ってから。もし知らなかったら、今でも俊は単なる弟だったろうか…

あの事を知ったのは、私が中2の時だった。


学校から帰ると、リビングから母ではない女性の話し声が聞こえた。
声から、その女性は母の姉、つまり私の伯母と分かった。

『美雪ちゃんを捨てた母親って、どんな心境だったのかね?』


え? 私を捨てた、母親?
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