秘密の恋心〜姉弟の禁断の恋〜
「知ってます」

「やっぱり知ってたのね。いつ知ったの?」

「中2の時」

「そんなに早くなの?」

「どうして知ったんだい?」

「家でお母さんと伯母さんが話してるのを聞いたの」

「家でそんな話をするなんて、おまえも義姉さんも非常識過ぎる!」

「ごめんなさい」

「美雪が養女になったいきさつは知ってるのかい?」

「私は捨て子だって、それだけです」

「そうか…
美雪はね、暮れの寒い日に、この家の扉の前に置き去りにされてたんだよ。

手紙も何もなくて、親の名前も、生まれた日も、何も分からなかったんだ。
生後3ヶ月ぐらいだろうと、医者は言っていたがね。

親から連絡が来るかと、しばらく待ってみたが来なくてね、私達の養子にしたんだよ。

母さんは身体が弱く、子供が出来にくい体質で、子供を諦めかけてた時だったから、天からの授かりものだと思ったんだよ。

誕生日はおまえが拾われた日。名前は、その日は雪になって、真っ白に積もった雪の美しさが、私達の強い印象に残ったので、『美雪』と付けたんだ。
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