誘惑的すぎる部下
「………くん、北野君」
誰かが私を呼ぶ声がし、薄く開けた目に、部長の丸い顔がアップで映った。
「あ、部長。寝過ごしてしまいました。すみません…」
私は慌てて立ち上がり、乱れたであろう髪を、手で撫で付けた。
「いやいや、いいんだよ。昨夜は大変だったようだね?」
「ええ。売上と仕訳の消費税が合わなくて…」
1円、とは言いにくい気がして、敢えて金額は言わなかった。
「で、原因は分かったのかね?」
「はい、マスターの登録ミスでした」
「なるほど、さすが北野君だな。助かったよ。決算月の処理が遅れたら、始末書ものだからな」
誰かが私を呼ぶ声がし、薄く開けた目に、部長の丸い顔がアップで映った。
「あ、部長。寝過ごしてしまいました。すみません…」
私は慌てて立ち上がり、乱れたであろう髪を、手で撫で付けた。
「いやいや、いいんだよ。昨夜は大変だったようだね?」
「ええ。売上と仕訳の消費税が合わなくて…」
1円、とは言いにくい気がして、敢えて金額は言わなかった。
「で、原因は分かったのかね?」
「はい、マスターの登録ミスでした」
「なるほど、さすが北野君だな。助かったよ。決算月の処理が遅れたら、始末書ものだからな」