誘惑的すぎる部下
ぺこりとお辞儀する仕種にはまだ幼なさがあり、とても可愛らしい。

「こちらは俺のボス、北野葉子さん」

裕子ちゃんは、一瞬だけハッとした表情をした。たぶん彼女も昨日の私と亮君の噂を聞いているのだろう。

「北野です。よろしくね」

「あ、そうだ。裕子は経理配属だったよな?」

「うん、経理課だよ」

「青山って奴いるだろ?」

「ん…いたかなあ、まだ皆さんのお名前覚えてなくて。えへへ」

可愛い!
同じ言葉を私が言ったら…キモいだろうなあ。

「そっか。もし青山って奴がいたら気を付けろよ。危ない奴だから」

「うん、分かった」

「困ったら俺に連絡しろよ。助けてやるから」

「うん、そうするね」

ふ〜ん、誰にでも言うんだ…
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