誘惑的すぎる部下
「可愛らしい子ね?」

「そうですね」

「好きなんでしょ?」

「俺ですか?」

「うん」

何だろう? ドキドキする。

「好きですよ」

「そっか」

やっぱりそうか…。あんなに可愛いんだから、好きで当たり前よね?

でも何でだろう?
何かで頭を思いきり叩かれたみたいな感じがして、涙が出て来そう…

「裕子は見掛けによらず、頑張りやさんなんですよ。経理の仕事に意欲を燃やしてます。
性格も素直で心が綺麗と言うか…。
あと、松野も…」

「ごめん、私ちょっとお手洗い」

「あ、はい」

聞いてられなくて、涙がこぼれ落ちそうで、私はその場から逃げ出していた。
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