誘惑的すぎる部下
「ハコさん」

会社で亮君から声をかけられた。

「なあに?」

「クラシックの演奏会のチケットがあるんですが、よかったら一緒に行ってくれませんか?」

え? うそ! 私、亮君から誘われてる? 行くに決まってるじゃない!

なんて、ダメダメ。落ち着くのよ、私。

「あら、いいわね。いつかしら?」

「今度の日曜です」

「それなら、だいじょ…」

大丈夫じゃない。その日はお見合いの日だ。神様の意地悪!
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