誘惑的すぎる部下
その晩、野田さんと食後にバーへ行き、私はウィスキーの水割りを3杯、いやもっとかな?

やけに野田さんに勧められ、ちょっと飲み過ぎてしまった。

バーを出たところで足がもつれ、よろけたところを野田さんに支えられた。

「葉子さん、飲み過ぎちゃいましたね? どこかで休んでいきましょうよ?」

「どこで?」

「ホテル、とか?」

「なぜ、ホテル?」

「僕達そろそろ、いいでしょ?」

「何がそろそろ、なの?」

「イライラするなあ。いい歳してカマトトぶるなよ」

私は顔を持ち上げられ、野田さんの顔が近付いて来る。

『あ、キスされるんだ…』
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