夏、青春
*第2話*転校生
───────…
堂林君に恋をしてからもう
早くも1ヶ月が経った。
メールも堂林君が練習が大変なため
あまりしないし私からだって
めったに送らない。
協力してくれると言った相澤君も
未だに何もしてくれない…。
「(…やっぱからかってたんかな)」
千紘はハァとため息をつき
机にうつぶせになった。
メールだってほんとはいっぱいしたい
お話だっていっぱいいっぱいしたい。
だけどいざとなったら緊張して
なにもできない。
「(…こんなんじゃ一生片思いやし)」
好きって思ってるだけじゃ
何の発展もない。
「(わかってるけど…できん)」
「伊瀬さん、おはようっ」
「(…ど、堂林君///!)っぅぁはよ!」
「…」
「(…さっ最悪////まぬけな声出た)」
「…あはは、伊瀬さん朝から元気やな」
「(……)そう、かな?////」
間抜けな声が出てしまい
一瞬自分を憎んだ千紘だが、
堂林はあははと笑いながら
千紘に話しかけた。
「(ヤバい!好きすぎるー~!!///////)」
千紘は赤くなる顔を必死に我慢した。
「ほな、また授業で」
「あ、うん!」
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