大きくなぁ~れ


「何で~よ?
何で、高貴を刺したの?」


私は唇を噛んで
泣きながら聞いた



「誰でも良かったんだ
公園で刺す奴を探していたら
ニヤニヤしながら
走って行く奴を見て
殺したくなった
まぁ、死ななかっただけでも
ありがたく思え」



偉そうに笑いながら
私達を上から見た



「高貴は、死ぬわよ!!
二年後にね!!
満足した?
あんたなんて、一生刑務所にいればいい」



それを言った瞬間
また、幹夫容疑者が笑った



「あのな俺は一生、刑務所にはあんまり、いないぜ?
俺の親父は、警察署長なのだから」


何で?
こいつ、分かっていて
高貴を刺したんだ



「あのな?裁判で決定するぜ?
あいつが死ぬ頃には
俺はここを出るぜ?
子供には、分かるかな?」



悔しい
悔しいよ、こんな奴が権力を握ってるなんて



あり得ない
酷いよ?神様は差別するのですか?



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