-悲恋-
あらすじ
私が育ったのは
桜島が見える鹿児島の田舎町。
そんな町で明るく、
のびのびと育てられた。
何ひとつ不自由の無い生活だった。
ただ、格質だけは高く、厳しい実家でした。
何ひとつとっても、
あれはいけない、これもいけない―。
お正月なんかが来たら、
「お客さんに三つ指ついて挨拶しなさい。」
とか言われて。
嫌々ながら、子供心に、してたっけ…。
なんで、うちは
こんなにうるさいのかと、
良く母に愚痴をこぼしたものだ―…。