-悲恋-
だけど、おばあちゃんが昔の人だから、
ちょっと意地悪だった。
お鍋いっぱい、お肉を炊いて
おじいちゃんの前を、
お鍋を隠して通って行くのです。
それが嫌で嫌で、ならなかった。
何故あんな汚い事をするの。
私には分からなかった。
おじいちゃんが涙を流して
泣いているのに、
何もしてやれなくて…。
私が小さいばっかりに……。
情けなかった。
悲しかった。
嫌、嫌だ―…。
こんな家に産まれた事を悔やんだ。
私1人しか、文句を言う人がいなかった。
みんな、
おばあちゃんを怖がって怯えてるんだもんね…。
自分の主人なのに、どうしていじめるのか納得できなかった。