-悲恋-


だけど、おばあちゃんが昔の人だから、
ちょっと意地悪だった。



お鍋いっぱい、お肉を炊いて

おじいちゃんの前を、
お鍋を隠して通って行くのです。



それが嫌で嫌で、ならなかった。


何故あんな汚い事をするの。



私には分からなかった。



おじいちゃんが涙を流して
泣いているのに、
何もしてやれなくて…。


私が小さいばっかりに……。





情けなかった。

悲しかった。

嫌、嫌だ―…。


こんな家に産まれた事を悔やんだ。




私1人しか、文句を言う人がいなかった。


みんな、
おばあちゃんを怖がって怯えてるんだもんね…。





自分の主人なのに、どうしていじめるのか納得できなかった。

< 3 / 87 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop