-悲恋-
―…沖美とも、会わずにはいられなかった。
「涼子の事、好きやねん。」
「うん…うちも好きや。
2人で抱き合って、泣いたこともあった。
泣く泣く諦めた。
もう2度と来ないで…と、断った。
泣いて泣いて、もうこれ以上、涙が出ないくらい
2人で泣き明かしたっけ…。
そうこうしているうちに、
私達は引越し、何も分からなくなってしまった。
とても辛かった事を覚えています。
良い人だけに、悲しかった。
とても心が綺麗な人だった…。
でも…
私には主人も子供もいるんやし、
諦めようと考えた。
大好きな人の、悲しい顔は見たくなかった…。
だから今は、
ちょっとホッとしています。