無気力LoveStory
悲しい別れ
「だるすぎる…」
ポツリと言葉が口から漏れた。
しーんとした廊下は、そこが教職員の雑用の餌食になるエリアだと言うことを物語っている。
あたしも例外じゃなく、この廊下を見た時点で引き返そうと思ったのに。
まんまと担任に見つかってしまった。
プリントを全クラス分、よろしくな!
…なーんてニカッと豪快に笑われて、断れなかった。
「ありえない…」
こんな廊下を歩いてパシられないのは、あのミルクティーの王子だけだ。
トボトボと歩きながら、大きなため息を零した。
屋上に足を運ばなくなって、すでに1週間と少しがすぎる。
正確に言えば11日。
あのミルクティー色の髪を何年も見ていないような錯覚に陥る。
すごく長いような一週間がすぎたけれど、先輩の顔はあたしの中で鮮やかに残っていた。