無気力LoveStory


だいたいこの間のキスといい、今までのサボりといい。

全て天然で俺様をやってのける九条先輩の自分勝手な行動であって

そこにあたしの意思は、…多少しか含まれてない。


そりゃたしかにあたしの意思で屋上に通ってたわけだけど。



だから何度も何度も言うように、あたしが怒る理由はあっても怒られる理由はないはず。

「じゃ、俺ら、林檎飴買ってくるねー」

「あー、いってらっしゃい」

考え事をしてたせいで、佑耶君の言った“俺ら”に誰が含まれるのか、ちゃんと確認しなかった。


だってまさかさっきの今で、先輩と二人にされるなんて考えても見なかったんだ。


「あ、あれ?他の皆さんは…?」

「…君が笑顔で送りだすから、仲良く林檎飴を買いにいったよね」

たった一人傍に残っていた九条先輩に恐る恐る問いかけてみれば、全くもってあたしの失態。

さっきあたしのことが嫌発言していた先輩に、不機嫌そうにされるのも無理はない。


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