青い桜が咲く頃に

「こいつらは
 ダメだね。」


そっと笑いながら
焼酎の入ったコップに
口をつけた。

濡れる唇が
綺麗に見えた。


「俺たちはゆっくり
 おしゃべりでもしながら
 飲もうか。」



小さく頷いて
微笑んだアタシは

ちゃんと笑えてた。


自分の顔が見えなくても
はっきりとそう思えた。

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