青い桜が咲く頃に

一歩
足を踏み入れた。


ただいま、と
小さく呟くと
居間のドアが
微かに開いた。





「優波……。」


母親だった。


彼女はアタシを見るなり
その場にしゃがみ込み
子供のように泣いた。

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