氷の女神
「私、いつの間に着替えたのかしら?」

来たあ!

「綾乃さんが、自分で着替えましたよ、うん」

「嘘。私は玄関で気を失ったんでしょ? 自分で出来るわけない」

「それは、その…ごめんなさい! 僕がやりました」

「ううん、謝らないで。ありがとう。里中君に裸見られちゃったのは、恥ずかしいけど…」

「あ、いや、なるべく見ないようにしましたし、し、下着は脱がしませんでしたから、まったくの裸というわけでも…」

俺は冷や汗を流しながら、寝室から出た。

綾乃さん、怒ってなくてよかったなあ。
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