ボーダー
「ん…」

目を開けると、真っ白な天上が見えて、身体に毛布が掛けられていて、布団も敷いてあった。

同じベッドにしなかった上に、オレを布団で寝かせたのはいい判断だったな。

横を見ると、ベッドの上できちんと毛布をかけられたメイが相変わらず無防備に寝ている。

……メイの寝顔を見ていたら、いつの間にか寝てしまったみたいだ。
時計の針は19時30分を指していた。

こんなことしたの……村西さんしかいないな。

オレはメイがいつ起きてもいいように、部屋のドアを少し開けたまま、リビングに下りた。

「すみません……村西さん。
布団まで敷いて頂いて……」

「気にすんな?
高校生に夜通しでwiilはキツかったか。

それに、男同士だから分かるんだよ。こっちに来た初日からキツそうだったから。

あっちも抱きついてきたりとかで当たると、しょうがないんだよな。

ま、もう少しの辛抱だと思うぞ。
それまでなんとか我慢しろ、としか言えないけど。」

「いえ……夕食は村西さんが作るんですか?」

「お、分かるか!
もうすぐすき焼き出来るぞ!!」

かちゃ、とドアの開く音と共に、眠そうに目をこすりながらメイが入ってきた。

「おはよ!
ってか……また起こしちゃった?
……ごめんね?」

「大丈夫よ。
……自然に目が覚めたところだから。
なんだか、普段よりぐっすり眠れたの。
蓮太郎のおかげね、きっと。

ありがとう。」

3人ですき焼きの鍋を囲んだ。
30分も経たないうちに食べ終わり、ソファーでまったりしていたところに、村西さんが声を掛けてきた。

「オレ……そろそろ行くわ。サンキューな。
レン、メイ。
今日…楽しかった。」

「こちらこそ、いろいろとありがとうございました。」

「あ……あの……村西さん!
明日……本部……伺っていいですか?
詳しい経緯をお話したいんです!」

「……わかった。皆に、そう伝えておくよ。」

村西さんはメイの頭に手を置いた後、帰っていった。
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