ボーダー
答え
会議室に戻ると、楽しそうに会話している、メイと村西さんがいた。
「村西さん。
メイと、何話してたんですか?」
「いろいろだよ。
一端の大人として、恋愛のアドバイスをしていた。」
いくら村西さんでも、そんな楽しそうに話されているとムカつくんですけど。
「村西さん?
彼女から少し距離を取ってくれませんかね?
いくら歳上の貴方でも、一応は大人の男性なんですから、許しませんよ?
メイに欲情するのは。」
メイに聞こえない声量で彼の耳元で言うと、村西さんは、大音量でガハハと笑った。
「いくら何でもありえない。
いいか、俺はお互いに誤解して気まずいまま卒業した高校の同級生と再会したい。
どうやら、珠美由紀ちゃんの母親の後輩のようでな。
先輩にくっついてこの国にいるようだし。
そしたら、お前らに手本を見せる、ではないが正直に今でも好意を抱いていることを言うつもりだ。
だから、お前が危惧していることは100、いや200%あり得ないから安心しろ。」
「うえ!?
村西さん、女っ気ゼロだったんで、てっきり生涯独身を貫くのかと……!」
村西さんなら、上手くいくだろう。
人間的な厚みもあって、それでいて器用だからな。
皆で併設されているレストランでお昼を食べて
wiilでボードゲームをやった。
その際、村西さんが1勝でもしたら、オレとメイはお互いに素直になって、自分の気持ちを正直に言うと約束した。
結果、善戦はしたものの、1勝もできなかったので、村西さんからの約束は守らざるを得なくなった。
もう夕方どころか夜の7時になっていた。
村西さんと遠藤さんにお礼を言って、2人で家に帰った。
メイ、大分心の傷、癒えてきたみたいだな。
オレがバーカウンターから帰ってきたときのメイの顔がその前とは別人のようだった。
何があったのかは聞かないでおく。
家に着く少し前、急にじゃんけんをしようってメイが言ってきた。いきなりってこともあって
負けた。
「あのさ、メイ。
これ……何のじゃんけん?」
「んー?
負けたほうが、夕御飯作る係。」
そういうことは、普通じゃんけんをする前に言うことだ。
「分かったよ。
……でもどうせ今日は、オレが作ろうと思ってたし。」
「ほんと?
ありがと!」
あー、可愛い。
そういう関係だったら、今すぐ襲いたいくらいだ。
家に着いてオレはすぐに、キッチンに立った。
「腹減ったろ?
すぐ作るから。
出来たら呼ぶから、それまでゆっくりしてな。
いろいろあって疲れたろ?」
オレがそっとメイの頭を撫でる。
普段と何ら変わらないことをしているだけなのに顔を真っ赤にして、部屋に戻る彼女。
首を軽くひねりながら、その様子を見送る。
回鍋肉と杏仁豆腐を作り終えると、メイの部屋へ向かった。
「村西さん。
メイと、何話してたんですか?」
「いろいろだよ。
一端の大人として、恋愛のアドバイスをしていた。」
いくら村西さんでも、そんな楽しそうに話されているとムカつくんですけど。
「村西さん?
彼女から少し距離を取ってくれませんかね?
いくら歳上の貴方でも、一応は大人の男性なんですから、許しませんよ?
メイに欲情するのは。」
メイに聞こえない声量で彼の耳元で言うと、村西さんは、大音量でガハハと笑った。
「いくら何でもありえない。
いいか、俺はお互いに誤解して気まずいまま卒業した高校の同級生と再会したい。
どうやら、珠美由紀ちゃんの母親の後輩のようでな。
先輩にくっついてこの国にいるようだし。
そしたら、お前らに手本を見せる、ではないが正直に今でも好意を抱いていることを言うつもりだ。
だから、お前が危惧していることは100、いや200%あり得ないから安心しろ。」
「うえ!?
村西さん、女っ気ゼロだったんで、てっきり生涯独身を貫くのかと……!」
村西さんなら、上手くいくだろう。
人間的な厚みもあって、それでいて器用だからな。
皆で併設されているレストランでお昼を食べて
wiilでボードゲームをやった。
その際、村西さんが1勝でもしたら、オレとメイはお互いに素直になって、自分の気持ちを正直に言うと約束した。
結果、善戦はしたものの、1勝もできなかったので、村西さんからの約束は守らざるを得なくなった。
もう夕方どころか夜の7時になっていた。
村西さんと遠藤さんにお礼を言って、2人で家に帰った。
メイ、大分心の傷、癒えてきたみたいだな。
オレがバーカウンターから帰ってきたときのメイの顔がその前とは別人のようだった。
何があったのかは聞かないでおく。
家に着く少し前、急にじゃんけんをしようってメイが言ってきた。いきなりってこともあって
負けた。
「あのさ、メイ。
これ……何のじゃんけん?」
「んー?
負けたほうが、夕御飯作る係。」
そういうことは、普通じゃんけんをする前に言うことだ。
「分かったよ。
……でもどうせ今日は、オレが作ろうと思ってたし。」
「ほんと?
ありがと!」
あー、可愛い。
そういう関係だったら、今すぐ襲いたいくらいだ。
家に着いてオレはすぐに、キッチンに立った。
「腹減ったろ?
すぐ作るから。
出来たら呼ぶから、それまでゆっくりしてな。
いろいろあって疲れたろ?」
オレがそっとメイの頭を撫でる。
普段と何ら変わらないことをしているだけなのに顔を真っ赤にして、部屋に戻る彼女。
首を軽くひねりながら、その様子を見送る。
回鍋肉と杏仁豆腐を作り終えると、メイの部屋へ向かった。