ボーダー
事件!!
……翌日。
エージェントルームから帰った私は、鈴原先生に会ってレンの修行について話を聞いたけど、収穫ナシ。
逆に、レンのことが好きなのかと聞かれるし。
そりゃ、幼なじみとしては好きだけど……
最近は、ミツのことが男の子として気になってきている。
そのことを彼女に言ったら、意味深な笑みを浮かべられた。
聞くと、ミツもさっき来ていたらしい。
会いたかったなあ。
まあ、仕方ないか、学校帰りだし。
でもこの後私は、鈴原先生のタロット占いが当たるって、身をもって知るんだ……。
家への帰り道。
一人で帰るの、久し振りだなぁ。
いつも、ミツと一緒だし。
そんなことを考えながら歩いてた。
だから、気付かなかった。近くの白いワンボックスカーにも、人の気配にも。
……バチッ。
身体に鋭い痛みが走ったことしか、覚えていない。
……スタンガンか。
「この女で間違いないな?」
「ネックレスチェーンに通した指輪。
間違いない、奈斗さんから指示があった女ですよ。」
「中学生か。
バストのサイズは、これからに期待だな。
高校生辺りになれば、いい女になりそうだ。
まぁいい。」
帳 奈斗。
魔導学校の頃、私をイジメるために、いろいろな人を駒に使った人物。
動機は『母親のためにケーキを買ってあげる』という可愛いものだったが、諸費を盗み、その疑いが私に向くようにした。
学級裁判で有罪になってからは、どこで何をしているのか不明だ。
この男たちも、奈斗の駒か。
横目で、太い樹木と、樹木にとまる可愛いハトを発見した。
『タイミングが合えば、この人たちの気を逸らしてほしいの、頼めるかな?』
『分かった!』
『何なら、助けも来るようにする!
貴女と、よく一緒にいる子よね?』
1羽の鳩が、飛び立っていく。
意識が朦朧とする中、服が破られ、スポーツブラジャーも外される。
まだ膨らみ始めた胸を思いきり、掴まれるように触られた。
「んあ!」
「可愛い声出すじゃん。」
「色気もある、可愛い声。
ホントに中学生かよ。
ちょっと我慢出来ないわ。」
無理矢理、太さのあるものが突っ込まれる。
ミツ……助けて……!
痛みと恐怖で、早くこの行為が終わるように願った。
違う男の太いのも口の中に突っ込まれ、この世のものとは思えない苦さを感じる。
その液体を吐き出すことは許されず、飲み込むしかなかった。
どうなるんだろう、私。
まだ、恋愛もしてないのにな。
本当に好きな人の隣で、綺麗なウェディングドレス着て、愛を誓いたかったな。
私の上に覆い被さっていた男の行為が終わったようだ。
風が、車の窓を叩いた。
すると、太い木の枝が車の窓ガラスを突き破って、数十羽の鳩が一斉に男たちに襲いかかる。
「ハナ!」
聞き覚えのある声。
ミツだ。
来るの、遅いよ……
木の枝はそのまま、私の横で脱力しきっている男を捕らえる。
パトカーの音を遠くに聞きながら、意識を失った。
ふと目を開けると、私はミツの家にいた。
そして、なぜかヤバい格好をしてた。
ほとんど服を着ていない。
ミツも、すごい申し訳なさそうな、泣きそうな顔をしている。
後から聞くと、私は3人の男に犯されたらしい。
もう、ワケわかんなかった。
何でミツがいるのかもわからなかった。
制服は明日香さんに修理依頼したから何とかなりそう。
意外にも制服は高いんだ。
「ハナちゃん、初潮はまだよね?」
明日香さんに耳元で聞かれた言葉に、そっと頷く。
「安心したわ、本当に。」
それだけは本当に良かった。
初潮が来てしまっていたら、妊娠も頭をよぎったことになる。
ましてや知らない男の子供を妊娠するなどしたくない。
本当に、好きな人との子供が欲しい。
伊達さんと明日香さんは、私を心配しながらも帰っていった。
ハナ……ホントごめん。
オレ、幼なじみ失格だよなぁ。」
私の頭をそっと撫でながら、ミツがいきなりベッドに押し倒してきた。
そしていきなり、唇を重ねてきた。
しかも、ミツとはファーストキスだ。
しかも、なんか苦しい……
っていうか、舌入ってる気がしなくもない。
ミツなら、大丈夫。
さっきのヤツらより、1億倍はマシだ。
「ん……」
つい、声が漏れる。
「ミツ……」
「癒して?」
衝撃の一言だった。
「お前、何言って……
何されたかわかってる?」
「お願い……」
第二次性徴こそまだで、妊娠はしない。
さっき明日香さんに確認されたばかりだ。
だからこそ、今、ミツに身体を預けたい。
嫌な記憶を、ミツの優しさで、上書きしてほしい。
「ホントにいいの?」
ミツの問いかけに、ゆっくり頷く。
「無理すんなよ?
ハナの……心から笑ってない笑顔ばっかり見たくないし……な?」
とにかく、心の傷を癒してほしかった。
「お願い。
ミツだから、だよ?」
キスをされる間、胸を触られる間。
ミツの大きさを感じる間。
私はとりあえず、ずっとミツの手を握ってた。
それで、気が付いたらミツの腕枕で寝てた上に薄手の布団が掛けられている。
イマイチ状況が飲み込めない。
どういうこと?
ミツとした、のかな?
気付いたら夜だったので、ミツに自転車で送ってもらった。
エージェントルームから帰った私は、鈴原先生に会ってレンの修行について話を聞いたけど、収穫ナシ。
逆に、レンのことが好きなのかと聞かれるし。
そりゃ、幼なじみとしては好きだけど……
最近は、ミツのことが男の子として気になってきている。
そのことを彼女に言ったら、意味深な笑みを浮かべられた。
聞くと、ミツもさっき来ていたらしい。
会いたかったなあ。
まあ、仕方ないか、学校帰りだし。
でもこの後私は、鈴原先生のタロット占いが当たるって、身をもって知るんだ……。
家への帰り道。
一人で帰るの、久し振りだなぁ。
いつも、ミツと一緒だし。
そんなことを考えながら歩いてた。
だから、気付かなかった。近くの白いワンボックスカーにも、人の気配にも。
……バチッ。
身体に鋭い痛みが走ったことしか、覚えていない。
……スタンガンか。
「この女で間違いないな?」
「ネックレスチェーンに通した指輪。
間違いない、奈斗さんから指示があった女ですよ。」
「中学生か。
バストのサイズは、これからに期待だな。
高校生辺りになれば、いい女になりそうだ。
まぁいい。」
帳 奈斗。
魔導学校の頃、私をイジメるために、いろいろな人を駒に使った人物。
動機は『母親のためにケーキを買ってあげる』という可愛いものだったが、諸費を盗み、その疑いが私に向くようにした。
学級裁判で有罪になってからは、どこで何をしているのか不明だ。
この男たちも、奈斗の駒か。
横目で、太い樹木と、樹木にとまる可愛いハトを発見した。
『タイミングが合えば、この人たちの気を逸らしてほしいの、頼めるかな?』
『分かった!』
『何なら、助けも来るようにする!
貴女と、よく一緒にいる子よね?』
1羽の鳩が、飛び立っていく。
意識が朦朧とする中、服が破られ、スポーツブラジャーも外される。
まだ膨らみ始めた胸を思いきり、掴まれるように触られた。
「んあ!」
「可愛い声出すじゃん。」
「色気もある、可愛い声。
ホントに中学生かよ。
ちょっと我慢出来ないわ。」
無理矢理、太さのあるものが突っ込まれる。
ミツ……助けて……!
痛みと恐怖で、早くこの行為が終わるように願った。
違う男の太いのも口の中に突っ込まれ、この世のものとは思えない苦さを感じる。
その液体を吐き出すことは許されず、飲み込むしかなかった。
どうなるんだろう、私。
まだ、恋愛もしてないのにな。
本当に好きな人の隣で、綺麗なウェディングドレス着て、愛を誓いたかったな。
私の上に覆い被さっていた男の行為が終わったようだ。
風が、車の窓を叩いた。
すると、太い木の枝が車の窓ガラスを突き破って、数十羽の鳩が一斉に男たちに襲いかかる。
「ハナ!」
聞き覚えのある声。
ミツだ。
来るの、遅いよ……
木の枝はそのまま、私の横で脱力しきっている男を捕らえる。
パトカーの音を遠くに聞きながら、意識を失った。
ふと目を開けると、私はミツの家にいた。
そして、なぜかヤバい格好をしてた。
ほとんど服を着ていない。
ミツも、すごい申し訳なさそうな、泣きそうな顔をしている。
後から聞くと、私は3人の男に犯されたらしい。
もう、ワケわかんなかった。
何でミツがいるのかもわからなかった。
制服は明日香さんに修理依頼したから何とかなりそう。
意外にも制服は高いんだ。
「ハナちゃん、初潮はまだよね?」
明日香さんに耳元で聞かれた言葉に、そっと頷く。
「安心したわ、本当に。」
それだけは本当に良かった。
初潮が来てしまっていたら、妊娠も頭をよぎったことになる。
ましてや知らない男の子供を妊娠するなどしたくない。
本当に、好きな人との子供が欲しい。
伊達さんと明日香さんは、私を心配しながらも帰っていった。
ハナ……ホントごめん。
オレ、幼なじみ失格だよなぁ。」
私の頭をそっと撫でながら、ミツがいきなりベッドに押し倒してきた。
そしていきなり、唇を重ねてきた。
しかも、ミツとはファーストキスだ。
しかも、なんか苦しい……
っていうか、舌入ってる気がしなくもない。
ミツなら、大丈夫。
さっきのヤツらより、1億倍はマシだ。
「ん……」
つい、声が漏れる。
「ミツ……」
「癒して?」
衝撃の一言だった。
「お前、何言って……
何されたかわかってる?」
「お願い……」
第二次性徴こそまだで、妊娠はしない。
さっき明日香さんに確認されたばかりだ。
だからこそ、今、ミツに身体を預けたい。
嫌な記憶を、ミツの優しさで、上書きしてほしい。
「ホントにいいの?」
ミツの問いかけに、ゆっくり頷く。
「無理すんなよ?
ハナの……心から笑ってない笑顔ばっかり見たくないし……な?」
とにかく、心の傷を癒してほしかった。
「お願い。
ミツだから、だよ?」
キスをされる間、胸を触られる間。
ミツの大きさを感じる間。
私はとりあえず、ずっとミツの手を握ってた。
それで、気が付いたらミツの腕枕で寝てた上に薄手の布団が掛けられている。
イマイチ状況が飲み込めない。
どういうこと?
ミツとした、のかな?
気付いたら夜だったので、ミツに自転車で送ってもらった。