ボーダー
「バカぁ……
もちろん歓迎なの。
蓮太郎なら大丈夫。
むしろ、嫌な記憶上書きされるくらいにされたい……」

顔を真っ赤にして、ぎゅ、と抱きついてくるメイ。
……可愛すぎだろ。
何とか理性を抑えてはいるが、切れるのも時間の問題だ。

「お願い、後でいいから聞いてくれる?」

上目遣いで、身体は密着していて。
柔らかな感触に、スエットパンツの下の膨らみは制御されるはずもなく、硬さを増している。

「今聞いてあげる。
余裕がある今のうちに。
終わった後だと、忘れそうだ。」

「あの……ね?
仲直り……してほしいんだ。
宝月主席検事さんと。
TM-10号事件以来、全く連絡とってないんでしょ?
お姉さんなのに。」

「それ……村西さんから聞いたの?」

「そうよ?
今日、たまたまそのお姉さんとも会ったわ。
蓮太郎の幼なじみさん、にどうアプローチして恋仲になるか、で頭がいっぱいみたいだったから、その当時の蓮太郎は。
懸案事項を増やしたくなくて、伝えなかったんだって。」

「そっか。
だけどその願いだけは聞けないな。
いくら可愛くて色っぽい、ガールフレンドからのお願いでも。」

そういうと、今にも涙が溢れ出しそうな目でオレを見つめて、言う。

「カガク捜査官目指してる時、例えその意義がわからなくなっても、絶対諦めなかったでしょ?
それなのに逃げようとするの?

蓮太郎、そんな人だと思ってなかった。

仮に、何年後になるか分からないけど、ちゃんと籍入れて、苗字が蓮太郎と同じになったときに、そのお姉さんと私も家族になるの!

嫌だよ、お義姉さんと旦那が仲悪いなんて。
どうしていいかわからないじゃない。」

目を潤ませて訴えかけるメイを見ていると、理性を保っていられなかった。

それに、メイから恋人だの、籍を入れるだののワードで、現実にそうした後の展開を妄想してしまって、これ以上は待てなかった。

「んっ……」

力強く……メイの唇を奪う。

「そうだよな。
メイはさ、目の前の難しい問題とちゃんと向き合って、色んな人にアドバイス貰いながらも、自分で答え出したもんな。
オレも、姉さんと話してみるよ。」

メイの頭をこれでもかというほど撫でて、ぎゅっと強く抱き締める。

スエットの上からでも分かる膨らみの感触を感じたらしく、顔を真っ赤にしているメイ。

「こうなったの、メイのせいだよ?
メイの服装も、顔も声も全部が可愛すぎるからさ。
責任取ってオレに抱かれてみる?
メイ。」

「うん。抱いて……」

おいおい、マジかよ。
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