ボーダー

目がとろんとしているのが可愛い。
下手をするとまたしたくなりそうだ。
本当に眠いのか、疲れているだけなのか、慎重に見極めなければならない。

「眠いか？メイ。」

ふるふると首を振る彼女。

「シャワー浴びてこよっか。
ちゃんと洗い流さないとだよ？
このままここで寝ちゃって、シャワーは明日にする？」

もう一度、ふるふると首を振る彼女。

「別にしたほうがいいよ。
理性保つ自身、オレはないんだ。」

このやり取りがもどかしいようで、メイの方から唇を重ねられて、舌が絡まる。

「んぅ……メイ……」

唇が離されると、耳元で囁かれる。

「シャワー、一緒、がいい……」

ピアスホールに吐息がかかって、ピク、と身体が動いた。
はからずも、それに反応して自身も大きさを増した。

「メイがいいなら、一緒に行こうか？
その前に、多分もうお湯じゃなくなってるだろうから、追い焚きしてくる。」

浴室にある給湯機械の追い焚きボタンを押す。

1回で終わらせるつもりだった。
だが、今は。
もう一度できるならしたい。

ここまで思うオレは、メイの彼氏になる資格はあるだろうか。
そんなことを思いながら、コン、と1度ドアを叩く。
少し間を開けてもう一度。
メイの部屋をノックする。

「入るよ、メイ。
沸かし直してきた。」

寂しくなかったかと聞いて、ベッドにちょこんと座るメイを抱き寄せる。

「大丈夫。
想像してたから。
蓮太郎と、もし実際に結婚したら夜こんな感じかな、って。」

一瞬だけ、私の背中から片手を離して額を軽く指で弾く。
そんなこと、想像してくれてたのか。
今すぐ奥さんになってほしいくらいだ。
嬉しいが、メイの体力が保つだろうか？

自分で言うのも何だが、人間の3大欲求のうちの食欲と睡眠欲以外は、おそらく同年代と比べても強い。

「うん、ご明察。
メイ、こんなんでも身体辛くない？
オレとしては、夜の生活のその先も想像してくれてたら嬉しいけど。」

「想像してなかった、って言ったら嘘だよ。
ちゃんと想像してた。
いずれ、そうなったらとしたら。
早いうちに、２人は、って考えてるし。」

そこまで考えているとは。

告白をすっ飛ばしてプロポーズ、だと引かれるだろうか？

「多くて２回か。
余裕だとは思う。
ただ、メイの人生観との兼ね合いもあるし、ゆっくり考えてね？

ちょっと、メイの想像通りいかない予感もしてるんだ。」

その話の続きは、温まってからだ。
ヒョイ、とお姫様抱っこをして、浴室に連れて行く。

前から思ったが、軽い。
ちゃんと食べてるのか？

メイを浴室に降ろして、シャワーの湯加減を確かめる。
熱すぎて火傷をさせてもいけない。
そっと足先からシャワーを浴びさせる。

「ついでに洗う？」

スポンジを手に取ると、自分で背中を洗う。
その後は、メイの番だ。
そっと背中に泡を纏わせた。

「あっ……」

スポンジですらも刺激になるようだ。

「んー？メイ、可愛い。」

スポンジ越しだが、意地悪をして膨らみにほんの少し触れる。
ぐいと、オレの手がメイ自身の膨らみに誘導された。
ここが、いいんだ？

「いい子じゃん。」

そちらがその気なら、こちらもお返しだ。
メイの手の先をオレの下の膨らみに触れさせた後にメイの膨らみの突起を弾く。

「んぁ……」

「メイが可愛いと、こうなるの。
分かる？」

メイにナイロンタオルを差し出すと、意図を汲んでくれたようだ。
程よく筋肉のついた胸板や腹をなぞるように洗い、オレの下の膨らみもそっと洗ってくれた。
ゾクゾクする。
大きさが増したのが何よりの証拠だ。

「すげ、いい……」

メイを抱きしめて、シャワーで泡を流すと、先に彼女を湯船に浸からせた。
本人は、オレが先に入ると思っていたようだ。
風邪を引いては困るだろう。

「風邪ひいちゃうよ？
メイに風邪ひかせたくない。」

「寒くない？平気？」

オレも湯船に浸かると、メイを後ろから抱きしめる格好になった。

オレの自身がメイの背中に当たるが、もう知るか。