ボーダー
そう言ってまた、麻紀にキスをした。
……今度は、さっきより長めに。

「真っ……麻紀もっ……好き……
真のこと、好き……」

キスが相当苦しかったらしい。
息も絶え絶えな様子で、麻紀が言う。

麻紀も……ボクのこと好きって言った?

「ホントに?
嬉しいなぁ。
ありがと!」

「ホント…だよ?」


麻紀はそう言って、自分からボクにキスしてきた。
ぎこちないのが、また麻紀らしくて可愛い。

……これは……チャンスかな?

そのまま舌を這わせて麻紀のと絡めた。
ボクの手は麻紀の腰を支えておく。
空いた方の左手で麻紀の柔らかい身体を軽く抱き寄せる。

友佳ちゃんよりはあって、優くんの彼女、華恵ちゃんよりはない、柔らかくて弾力のある膨らみが直に当たる。
その感触を感じるのは初めてで、反応し始めるのはボクのズボンの真ん中の息子だ。

「んっ……ふっ……」

苦しいのか、はたまた舌が入る感覚が未知で、くすぐったかったのか。
ボクの肩を軽く押してくる。
麻紀の顔は真っ赤で、熱でもあるのかと勘違いするほどだ。

こんなキスは初めてだったか。

「麻紀、苦しかった?
でも柔らかくてとろけそうで美味しかったよ?
ごちそうさま。」

ボクは麻紀の首筋に顔を埋めてキスマークを付けた。

「んぅ……」

声が甘い。
そんな声を、出さないでほしい。
ボクはまだ、麻紀。
君を彼女にしたばかりだ。

甘い声に欲情して、大きさと硬さを増したボクの息子の昂りを、君に鎮めてもらうわけにはいかないのだから。

ちょっと強引すぎたかな?
自分で自分の首を絞めてしまったかな?
だけど、麻紀が無防備すぎるんだから、仕方ないじゃない?

「ずっとボクだけのものだからね?
麻紀。」

そっと麻紀の長い髪を指で梳く。

「麻紀、まだ髪れてるよ?
このままじゃ風邪引く。おいで?」

部屋の洗面台に備え付けられているドライヤーを手に取った。

部屋のベッドに座り、ボクの膝の上に、大事な麻紀を座らせる。

おずおずと、座る麻紀。
ボクの息子の感触が気になるのか、顔を赤くする麻紀。

人に髪を乾かしてもらうなんて久しぶりなのだろうか。
くすぐったそうにする麻紀。
全体にドライヤーの熱風を当てて乾かす。
最後に毛先の方を中心に乾かしてやると、手が麻紀の首筋に触れた。

「んっ……」

首筋に触れたのが刺激になったのか、先程のキスを思い出したのか。
ボクの身体にしなだれかかる麻紀。

正直エロい。
我慢の限界だ。

「あっ、真、や……」

麻紀にキスをしながら、Tシャツから主張する膨らみをそっと触る。

「んっ、あ……」

そっとTシャツを捲り上げて、レースの白地の下着の上から触る。
軽くつついて、麻紀にキスをしていいか耳元で聞いた。
返事はなかったが、問答無用で谷間にキスマークをつける。

「あん……」

麻紀の手を、そっとボクの息子にズボンの上から触れさせた。

「麻紀のせい?」

「いい子。
分かってるじゃん。
麻紀がエロいからだよ?

でも、今はしなくていいよ。
いずれは、ね?
麻紀の覚悟ができたときに、見てもらうよ?

ごちそうさま、麻紀。」

そっと捲り上げたTシャツを直して、麻紀の頭をこれでもかというほど撫でる。

麻紀の携帯が鳴る。

「ミツくんだ。」

麻紀の携帯を手に取って、電話に出る。

『お楽しみ中だったか?
出ないからそんなことだろうと思った。
暇なら来い。
今はハナの部屋に集まって皆でウノをやっているところだ。
場をかき回すずる賢い奴がいないと、一成か友佳ちゃんが負けてばかりで、盛り上がらないからな。
待ってるぞ。』

電話は用件だけで切れた。
麻紀に携帯を返して、彼女の腕を引いて立たせる。

「麻紀、先に行ってて?
ボクは後から行く。」

麻紀を先に行かせて、お手洗いで昂った息子を落ち着かせてから、女子部屋に向かった。
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