素敵すぎる上司
翌朝、鏡で見た私の顔は、目は充血し、瞼は腫れて酷い顔だった。


郁美に何か言われそうなので、なるべく顔を見せないようにしていた。


「お姉ちゃん、昨日から変だよね?」


「そう? 早くしないと学校に遅れるよ」


「まだ時間あるもん。そもそも昨日くれたメール、変だよね?」


「それは昨日、言ったじゃない。最近は物騒だから、それを思ったら急に心配になった、って」


「お兄ちゃんの事もあるから?」


「そ、そうよ」


「お姉ちゃん、顔、ちゃんと見せて」


「嫌よ、止めて」


「いいから……」


郁美は無理矢理、私の顔を覗き込んで来た。


「やっぱりだ。お姉ちゃん、夜にいっぱい泣いたでしょ? 私も前に失恋して夜通し泣いた時、そういう顔になったもん」

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