素敵すぎる上司
香取さんと一緒に家に帰ると、郁美が元気いっぱいで出迎えた。


「香取さん、こんばんは。お姉ちゃんもお帰り~」


「こんばんは。おじゃまするよ」


「ただいまー。なんか、私はオマケみたいね?」


「すねないでよ、お姉ちゃん。今夜はカレーだよ」


「おお、カレーかあ、楽しみだなあ」



香取さんは“うまい”を連発して、あっという間に郁美が作ったカレーを食べきった。


「ふうー、ご馳走様でした。さてと、荷物整理をするかなあ」


「がんばってください」

と私が言うと、


「冷たいなあ。佳奈子さんも付き合ってよ」

香取さんは立ち上がると、強引に私の手を引いた。


「ちょっと……」


郁美を見ると、ニコニコしながらバイバイと手を振っていた。

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