俺様と奏でるハーモニー


今回は私も練習していたから、結構上手に弾けたと思うわ。


しかも、やっぱり生ピアノは演奏しやすいから、前回修さんの家で初めて合わせた時とは全然違う出来栄えになったはず。


……一方、修さんの方は。


やっぱり、木の練習用尺八だと思ったような音色が出ないのか、しきりに首をかしげて

『納得いかない』というような顔をしていたの。


うん、確かに竹とは音の迫力が全然違ってたわ。


「やっぱり、竹とは違うよな?」


「違いますね。こんなに違うものなんだ……」


「だから、まずはコンクールが終わるまで、部活最優先な。

それまでは、平日は学校で練習するだけにしておこう。

……だけど土日だけは、うちに来ること。

コンクールが終わったら、今度は結婚式の余興が優先。

その頃には夏休みだから、授業がない分、少しは楽になるだろ?」


そう、教員は夏休みじゃないの。生徒が学校に来ないのと、授業がない分、少し普段より楽だけどね。

< 153 / 215 >

この作品をシェア

pagetop